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猫の便秘症
今回は猫の便秘症の症例をご紹介致します。
症状としては
・トイレに何度も行き、力むが何も出ず苦しそう
・嘔吐をする
・食欲がない
とのことで来院されました。
<腹部レントゲン写真(来院時)>
腹部に大量の便が溜まっています(赤点線部)
同時に脱水症状もありましたので静脈点滴をして脱水の治療をした後に
浣腸を行いました。
<腹部レントゲン(浣腸後)>
溜まっていた便がだいぶ出ました!
便秘の主な原因として
・脱水(腎障害や糖尿病などによる)
・腸の異常(腫瘍、神経の異常)
・骨盤の異常(先天的、後天的(事故などによる骨盤骨折))
・関節炎や神経痛により
排便姿勢(しゃがんだ姿勢)の維持が困難
・特発性
などが考えられます。
背景にある病気によって治療も変わるため、治療の前に総合的な全身の評価が必要です。
治療には
①脱水症状があればまずは脱水を治す
・ヒトでも便秘の方は水分を沢山とることが推奨されています。
猫はもともとあまり水を飲みたがらない動物のため、
状態により点滴で水分を補給する必要があります。
②溜まった便を出す
・自力で出せなくなった便を浣腸剤や手で出します。
③便が硬くならないように管理する←重要!
・便が硬くなってしまう患者さんには便軟化剤の使用を考慮します。
※腎障害などがある患者では使用に注意が必要です
④腸の運動を促す←重要!!
・食物繊維を適度に含む食事への変更
・腸の運動剤の使用
⑤肥満があればダイエット!←重要!!!
・肥満があると一般的に運動量が低下し、結果的に胃腸の動きも悪くなります。
また、トイレで踏ん張る姿勢を維持するのが辛くなりやめてしまうこともあります。
肥満ぎみの猫ちゃんは要注意です。
また自宅での飲水量を増やすためにいろいろなタイプの水飲みを置いたり、
落ち着いてトイレが出来る環境を整えてあげる(場所や数を増やす)ことも重要です。
思い当たる症状がありましたらお気軽にご相談下さい!